災害の備えは各家庭でというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実は企業としても防災備蓄が必要なのをご存じでしょうか?
今回は企業が防災備蓄を用意する理由と量の目安、非常食の選び方などをご紹介します。
企業の防災備蓄義務とは?
企業による防災備蓄品の用意は努力義務
労働契約法によって、企業は従業員の安全に配慮することが義務付けられています。しかしこの中では、具体的に災害対策を行なうよう指定されているわけではありません。災害に対してどのように対策し従業員を守るかは、企業が考えて実施する必要があるのです。
また備蓄品のストックを義務として定めた法律はなくとも、自治体が条例の中で災害備蓄品の準備を促しているところもあります。実際に大阪府の事業所における「一斉帰宅の抑制」対策ガイドラインには、「従業員等を、企業等の施設内に一定期間安全に待機させることができるよう、水、食料、毛布、簡易トイレ、燃料(非常用発電機のための燃料)等をあらかじめ備蓄しておく必要がある。」と記されています。
企業での防災備蓄が必要な理由は?
とくに都市部では、災害時備蓄がないという理由で従業員を会社から帰してしまうと従業員が帰宅困難者となることがあります。そのまま二次災害に巻き込まれたり、自衛隊の救助活動を妨げてしまう可能性も否定できません。
よって災害発生後は一斉帰宅をできるだけ抑えるため、数日は建物の中で安全に過ごせるだけの備蓄が必要になります。
必要な備蓄品は「従業員の人数×3日分」
企業で用意する防災備蓄品の量の目安は従業員の人数×3日分です。3日間という期間は、人命救助のタイムリミットとされる発災後72時間が根拠となっています。この期間は緊急車両が道路を走ることが予想されるため、帰宅困難になった人たちが走行の妨げになることを回避する必要があるのです。
また通信や交通といったライフラインの復旧にかかる日数が最低3日とされており、この期間を安全に過ごすためにも3日分の備蓄が必要となります。
食料品・非常食選びのポイント
備蓄用の食料といっても、何か特別な食材を用意する必要はありません。災害時を想定し、以下3つのポイントを押さえておくとよいでしょう。
賞味期限の長さ
防災備蓄は日頃から備えとして保存しておくため、賞味期限が十分に長いかを確認しておきましょう。実際に備蓄用として作られている食品の多くは長期の保管を想定し、3年から10年ほど保存できるものが多いです。
ただし従業員の構成に応じて定期的に見直しや買い替えを行なう場合は、必ずしも長期保存できる食品でなくとも大丈夫です。会社ごとの計画に応じて用意しましょう。
保存・携帯のしやすさ
普段から保存しておきやすく、いざというときは配ったり持ち歩きもしやすいかさばらないものがおすすめです。
調理の簡単さ
災害の発生直後はライフラインが停止していることもあります。調理しなくても食べられるものや、水を入れるだけといった簡単な工程だけで食べられるものを用意しておくのがおすすめです。
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災害後には注文が混み合いますので、発送までにお時間をいただくことがあります。非常食はお早めにご準備いただくのがおすすめです。